平素より当協会の活動にご理解、ご支援を賜り誠にありがとうございます。当協会は、M&A仲介業の健全な発達を図り、もって日本国経済の発展と維持に寄与することを目的として2021年10月に設立されました。2022年1月の会員募集開始により、当協会の設立趣旨にご賛同を頂いた13社のM&A仲介業者及び金融機関等の皆様にご入会のお申し込みを頂き、幹事会員3社を加えた計16社で2022年4月より本格的な活動を開始しております。
さて、わが国では、少子高齢化の急速な進展により、中堅・中小企業においても経営者の高齢化が進んでおります。2025年に経営者が70歳を超える245万社のうち、127万社が後継者不在となり、その約半数の60万社が黒字廃業の危機にさらされております。より多くの中堅・中小企業が円滑に次世代へ事業を承継し、新たな成長機会を見出していくことが、日本経済の喫緊の課題です。このような中、事業承継の一つの手段として第三者承継(以下、M&A)が件数・割合ともに急増しております。中小企業庁は、中堅・中小企業のM&Aを推進するため、2021年4月に今後5年間に実施すべき官民の取り組みを「中小M&A推進計画」として取りまとめました。
同計画に基づき、M&A仲介業を営む上場会社5社が主体となって設立された当協会は、譲渡を希望される企業様と譲受を希望される企業様を仲介するM&A仲介業を営む専門業者(仲介会員)、M&Aの取り組みを活発化している地域金融機関(金融会員)、M&Aの過程で携わる士業等専門家・コンサルティングファーム等(協賛会員)から構成されております。近年、M&Aに携わる企業も増加しておりますが、M&A仲介は企業価値評価や事業承継に係る専門的な知識をもとに、中立的な立場からの適切な助言が求められる非常に高度な業務です。また、譲渡・譲受企業様の企業業績、ひいてはオーナー様・従業員の皆様の人生にまで大きな影響を与える重大な任務でもあります。
このような背景から、当協会は、中小M&Aガイドラインに関する啓蒙と遵守の促進、M&A支援人材の育成サポート、M&A仲介に係る苦情相談窓口の運営等を通じて、公正で円滑な取引を推進し、M&A仲介業界の健全な発展に取り組んでまいります。皆様のご期待に添えますよう精一杯努めてまいりますので、何卒ご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
一般社団法人M&A仲介協会
代表理事 荒井 邦彦